KiCADのPOSファイルとは?
KiCADで基板を設計し、基板製造を依頼する際に拡張子が「.pos」のポジションファイルを送付する必要があります。
このファイルは部品実装を機械(マウンタ)で行う際に必要な部品の位置情報が記されたファイルになります。
POSファイルの出力方法
KiCADでは「Pcbnew」画面(パターン設計の画面ですね)で、
「ファイル」
↓
「各種製造用ファイル出力」
↓
「フットプリント位置情報ファイル(.pos)」
を選択すると出力されます。
POSファイルの中身
POSファイルの中身は下図のように、各部品の位置情報が記されたものになります。
各部品の「シンボル」「定数」「サイズ」「位置」「角度」「実装面」が記されているので、どの部品がどの位置にどの角度でどの面に実装されるのかがわかるようになっています。
今回のトラブル
今回、製造業者の「Elecrow」から「POSファイルにデータの不備がある」との指摘を受けました。
普通にPOSファイルを出力したはずなんだけど何がおかしいんだろう?と思いファイルを開いて見ると、確かに抜けている部品がありました。
実は、それまではPOSファイルを確認したことがなかったので、びっくりしました。
前回製造した時も部品の位置情報が抜けたままのファイルだったので、その時は何故実装できたのか不思議ですが・・・(笑)
POSファイルへ部品の位置情報を反映する方法
POSファイルへ位置情報を反映させるには正しく設定する必要があります。
今回情報が抜けていた部品はほとんどが自分で作成した部品でした。
フットプリントを新規作成する場合は注意が必要ですね。
修正方法は「フットプリントエディタ」画面で「フットプリントのプロパティ」を開き、「属性」の項目で「ノーマル+挿入部品」を選択します。
これでPOSファイルへ位置情報が反映されます。
新規でフットプリントを作成した場合は「標準」になっており、この設定だとPOSファイルへ反映されませんのでご注意ください。